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工藤 朋子
Kudo, Tomoko /カメラマン

http://pho-tomo.petit.cc
1973年 茨城県生まれ
1993年 日本デザイナー学院グラフィックデザイン科 卒業
1993〜 
97年
六本木 RyuStudio アシスタント
現在 フリー カメラマン

2000年12月9日 ブルースタジオにて
インタビュアー:大地山博(blue studio)

blue studio(以下bs):先月お仕事でアメリカに撮影に行かれたそうですね。

工藤:はい、アメリカに撮影に行くのはこれが始めてだったんですけれど、自分の作品に対するスタンスや人生観も含めて発見の多い旅でした。
特に印象に残ったのは「色」ということですね。とにかく色彩という意味での大地の色、空の色、太陽の色には感動の連続だったんですけれど。それだけでは無くて、自分の作品の「色」つまり方向性や個性のようなものが見えてきたような気がするんです。

bs:工藤さんの今までの作品を拝見すると、僕の主観的な印象ですが、風景を撮った写真に特に素晴らしいものが多いように感じるのですが。

工藤:よくいろいろな方に言われるんですよ。「人物よりも風景の方がイイね」って。でも今までなぜそう言われるのか自分でも分からなくて。それが今回のアメリカで少し分かったような気がするんです。
人間を撮影するときって変に気負ってしまうんですよ。被写体の人間性、つまり「色」を最大限出してあげなくちゃって。こちらから積極的にコミュニケートしますが、最終的には相手の意志を優先してこちらが一歩引いてしまう。結局私自身の「色」が写真に残りにくいんでしょうね。そのかわり、自分を感動させてくれるもの、何気ない風景やドラマチックな情景に出会った時は、それを自分のものにしたいと思うんです。
アメリカの風景はそんな感動をとにかく私に最大限に与えてくれました。自分の感情の高まり具合がそれを分からせてくれたんだと思います。
人物撮影でもそれと同じ事が出来れば・・・というのが今後の課題ですね。

bs:ここにあるその時の写真を見るとその感動がとても伝わってきます。とにかく「色」が素晴らしいですね。これはきっと大自然の色に工藤さんの持つ素直な色が重ね合わされたものなんですね。

工藤:そうですね。自分に感動をあたえてくれるものをいかに素直に受け入れる事が出来るかと言う事は私の大きなテーマなんです。

bs:工藤さんの作品はとてもソフトなイメージのものが多いですね。

工藤:それは一般的に「ピンがあまい」とも言うんですよ。(笑)でも自分はあまり気にしていないんです。キザな言い方かもしれないけれど、心のピントさえ合っていればいいと思うんです。自分の表現がそれで確実に現れているならば成功ですよね。それをソフトなイメージと感じてくださるのであれば嬉しいです。

bs:工藤さんは表現の手段として写真を選ばれた訳ですが、その切っ掛けのようなものはあったのでしょうか?

工藤:私はもともとグラフィックデザイナーを目指していて、一年ですがデザイナーとして仕事もしていました。ある時写真に巡り会って、写真の持っている時間の流れに惹かれたんだと思います。
コツコツとモノを作り上げるのは自分には向いていないって感じていたところに、シャッターを押す事によって作品が生まれてしまう写真のスピードを知ってしまったんですよ。実際にはそんなに簡単なものでは無いですから写真家の方々に怒られてしまうような話ですね。でも、創作意欲の浮き沈みの激しい私にはピッタリの手段だと思ってます。(笑)

bs:今後も写真を続けていかれるのですか?

工藤:写真をやめる事は無いと思います。ただそれ以外でも自分を素直に表現できる手段があるならばチャレンジして行きたいと思っているんです。見る人たちの心の引き出しにスッとしまわれるような作品を創り続けていきたいですね。


bs:
最後に今月20日から24日の予定で開かれる「シノヤマサン家ノトナリ展」についてお聞かせ下さい。

工藤:これは私が以前所属していたスタジオの仲間達とのグループ展なのですが、世紀の変わり目という機会でもあるし、今までの自分を振り返ってみようと思っています。表現の一つとして出会った写真。それによって関わりあえた人たちへの思いもありますし、今思えば、楽しい時でも悩んでいる時でも迷いがある時でも、何かしら写真を撮っていた。メンタルな意味で、それら全てが今の自分の肥やしになっているし、これからの自分につながって行くと思うんですね。そういった過去の集大成と言う事で、「My Past Lovely Shiny Yesterday」というタイトルにしました。何にも媚びる事なく、意識する訳でも無く、ただ自分を見つめなおそうと思っています。

bs:ありがとうございました。今回お話させていただいて工藤さんの素直な人間像が、とてもストレートに伝わってきました。これからもヒューマニティー溢れる作品を楽しみにしています。

 

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