|
「コミュニケーションのあり方を再構築しないとダメ!」
BS:ワタリウム美術館全体を包んでいる「建築」というテーマが一つあるとすると、もう一つ「街」というキーワードもあるかなという気がしているのですが。。。どう思われますか?また、その「街」というテーマは、「水の波紋展」から来ているのでしょうか?
KW:確かにそうだね。。。そして、それは「水の波紋」から来てる。white
cubeの展示だけでよければまったく問題にならないのかも知れないけれど、「水の波紋」では屋外で作品を展示しようとしたでしょ。。。これには当然協力者が必要なんですよ。土地や建物のオーナーだったり、お店の店長や店員さんだったり、そういった人達の協力がないとあれは出来ないです。それをやってみてはじめて「街のもうひとつの構造図」が見えてきて、「ああ、こういうふうにして街って成り立ってんだな」ってことに気付いたんですよ。つまり、街を構成する今まで見えなかったレイヤーが見えてきたわけです。。。朝の4時や5時に街をきれいに掃除している住民の人々のレイヤーです。
BS:和多利さんは青山で育って、ずっ〜と青山の人でこの街に深く関わってらっしゃいます。商店会やその他の組織でもリーダーシップ発揮されて来ました。いい街ってどうやったらつくることができるとだとお考えですか?
KW:一言でいってしまうと「社会に機能する新たなシステム」。変わんなきゃいけないっていうのは、街や街づくりってことだけでなくて、社会の中のコミュニケーションのあり方だと思うんですよ。個人と個人、会社と会社、個人と会社そういった関係でコミュニティーって成り立っているんだから、そのコミュニケーションのあり方みたいなものを再構成しないとダメだと思います。第二次世界大戦が終わって58何年、この日本ではずーっとコミュニケーションのあり方は劣化して、機能しなくなりつつあると感じます。これは世界中の状況かもしれませんけれどね。法律もそうだし、社会のメンタリティーもそうだし。。。それを一度「ガラガラポン!!」しないとほんとに新しい街は出来ないと僕は思うんですよ。
BS:「ガラガラポン!!」っですか!?昔の街を知っている人のコミュニティーでは「昔は良かったね。」って話になることは多いと思うんですよ。そんな街の人達の中で、「ガラガラポン!!」と言える和多利さんのような人がいるということはとても貴重なんじゃないか、そう思います。
KW:美術でもどの世界でも同じなんだけどさ、人間って2種類に分かれるんですよ。「今のままでいい」っていう人と、「よりいいものをつくっていきたい」っていう人と。よりいいものをつくるためには新しい挑戦をしなくちゃならないんです。「とにかくなんかやってみよう。今よりはよくなるかも知れない。」っていう考え方は絶対に必要だと思いますよ。でも勘違いしないで欲しいのですが、私は「若い世代が必要だ」といっているわけでないです。チャレンジしていくメンタリティを言っているつもりなんです。
|

「イサム・ノグチ/ルイス・カーン展」のインスタレーション

「水の波紋展」:青山周辺の街中に現代美術作品を展示するという大規模・実験的展覧会。48人の作家を招聘。総合監修はヤン・フート。
|