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「『先生、ありがとう』と言ってくれたんです。」

KN:大学で教えていたことがあるんですよ。「HTMLってなんですか?」って言ってるような僕に依頼されたのが、なんとWebの授業だったんですよ(笑)。その依頼を受けた理由は、「HTMLを教える以前に、どういうところにその仕事があるのか、その仕組みなら教えられる」と思ったからだったんです。学生の方は、いろいろモーショングラフィックスのテクニックを教えてもらえるとかそういったことを期待していたんだと思うんですよ、はじめは。いつまでたってもマウス触らせないんで、だんだん不安になっていくのが分かるんだけど、その不安のピークを超えた時に「先生、ありがとう」と言ってくれたんです。嬉しかったですよ。いろんなテクニックだったら本屋にいってそういう本買えば家ででも勉強できるし、それより僕が大学で教えなきゃいけないことはもっと別のことだと思ったんですよ。テクニックを身に付けていざ卒業した時に「あれ?仕事がないの?」じゃダメでしょ。仕事が空から降ってくるなんてことはないんですよ。。。結局最後の授業の数時間だけしか、マウスは触らなかったな。

BS:建築学科での授業は、まだそこまでいってないかもしれない。東京の街を歩いていて自分達が感じることと大学で教えられている専門教育のギャップを、学生の方が逆に感じているかもしれません。「教えられていることを吸収しても、仕事ないでしょ」って少し醒めて。。。これは痛切な問題かもしれませんけれど。

KN:仕事が空から降ってくる時代があったからね。・・・それから、今でも日本が世界2位の国だなんて思っている人があまりに多い。

BS:まさにそうだと思います。Aの馬場さんが言ってました。「リノベーションは、仕事の源流にさかのぼっていく作業だ」って。仕事が降ってこないんだったら、その源流を建築家自身が取り戻すっていう。。。

KN:デザイナーも仕事が空から降ってくるのを待つだけでなく、その点を真剣に考えるべきですよ。デザイナーとして、そこを訴えていきたい。


かなりのファンを掴んでいる「D&DEPARTMENT PROJECT」だが、「お客さんのリアクションは正直まだまだこれから」とナガオカ氏。半歩先を行くデザイナーは、「続ける」ことにもこだわっている。これからどのようにこのプロジェクトが続き、そして変化していくのか。







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