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私自身の切り口と文体で語りたい!
BS:それから独立されたわけですけれども、これは、山本さんからの独り立ちということなんですね。きっと。
MH:実情はそんなかっこいいものじゃないんですけど(笑)。仕事を通して建築という分野を扱って、それなりに詳しいところまで勉強したんですが、「これ以上深く専門として建築の世界に突っ込んでいくのか?」と言った時に、「違うかな?」っていうのがあったんです。ただ、「住む」っていうことや「暮らし方」と言うところには興味があったので、それをもっと一般の人向けに発信していきたいと言う想いで、一人で始めたんですね。
BS:海外、特にヨーロッパに行かれることも多いようですが、それはフリーになられてからですか?家具とか雑貨だけでなくて、われわれが設計で使うような素材についても、結構マニアックな情報をお持ちだったりしますよね。
MH:「室内」の頃から産地やら工場やら見本市に行ってましたね。ヨーロッパだけでもかなりの回数行きましたよ。情報を集めるんです。デザイナーさんが「インスピレーションもらえるような素材ない?」って私のところ訪ねてこられることもありますよ。そういう情報の見方というか、見るべきところを見ておくと面白いテーマがいっぱいあるんだと言うのは、やっぱり山本から学んだことでしょうか。彼なんかは一日編集部で座っているだけでも、周りで起こったことに切り口を見つけてそれをコラムにしてしまうんですから、やっぱり凄いですよ。でも、それが出来ないと情報はただの情報として流れていくだけですよね。
BS:情報は切り口ですか!
MH:例えばブルースタジオの本だって、「素敵なインテリア!」として出していくだけだったら、それはいくらでも出来るかもしれないけれど、そうでない独自の切り口を見つけて、どういう人たちにどういうカタチで伝えていくのかを考えていかないと、それは編集者ではないしジャーナリストではないんでしょうね。例えば、私の目の前のこの机にコーヒーカップがありますけれど、今までの女性誌だったら、「無垢のテーブルに似合う白いカップが素敵!」っていう切り口でコップにピントかもしれないし、一方のインテリア誌だったら「イームズの椅子と集成材のテーブル」ということでアクセサリーのカップはぼかして撮っているんでしょうね。でも、実際にはテーブルも椅子もカップも暮らしの中ではつながっている。こういったものを並列に語るということは今まで誰もしなかったんだけれども、私はそれをやりたいんです。
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本間さんの取材記録より2003年の「フランクフルト・テンデンス」見本市風景
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