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「もうそんな時代じゃないだろう!」
BS:Dick Brunaの話が出ました。この切手の場合を例にとったとして、企画が決定するところから切手ができるまでの仕事の流れというのを教えていただけますか、、、?

MM:このタイプは、私たちは「特殊切手」と呼んでいて、「記念切手」と「普通切手」の中間に位置します。「記念切手」は各省庁にテーマを出してもらって、そこから外部の方に意見を出していただきながら絞り込んでいくんですが、「特殊切手」と「普通切手」は郵政公社が独自に企画してデザインして発行します。Brunaの切手に関しても、私たちが独自に企画したものです。

BS:世界中のグラフィックデザイナーから、ふさわしい人をまず選択するということですよね。

MM:大袈裟に言えばそういうことになりますね。それから、僕の方でおおよそのデザインのイメージをつくって、Brunaのところに持っていくんですよ。それで彼と相談しながら、ここはこうしよう、ああしようって言うような話をしていくわけですね。そして、Brunaが一つひとつパーツごとの絵を書いて、最終的なものをこっちに送ってくるんですが、それを私達の方で印刷に出せるような原稿に変えていきます。

BS:このシート全体の割り、つまりここに家の絵があって、バックグラウンドのアルファベットはこうで、ここが切手として切り抜けるようになっていて、、、と言うのは森田さんのアイディアでしょうか。

MM:そうですね。それから、ここは汽車になってますけど、はじめ私が持っていったイメージでは鉛筆だったりしたわけですよ。ところが、Brunaの方から「ここは、鉛筆より汽車がいいなあ」とかいう話にもなり、そういうやり取りや調整をして決めていきます。

BS:外国人デザイナーBruna氏を起用するという企画、今までの日本の郵便切手にはない画期的なものだったんではないでしょうか?

MM:日本の切手のデザインに外国人が使われたのは、大きな話で言うとBrunaは実は2人目なんです。1人目は明治時代。Chiosoneという人が招かれて、彼は紙幣と切手のデザインをしました。

BS:東京帝国大学に御雇建築家コンドルが来たような、そういう時代ですよね。でもBrunaとChiosoneでは招聘の意味合いがまったく違うんでしょうね。Brunaをパートナーに選ばれた真意は?

MM:今までは、郵便切手は「ナショナリズム」「その国独自のもの」と言う感覚がいわゆる常識だったわけですよ。私が考えたのは、「もうそんな時代じゃないだろう」と。「海外の人も含めて、誰でもが知っていて、誰でもが親しめるというものにしていかなくてはいけないだろう。」そう考えたんです。実は、私が招かれて海外の切手のデザインをしたこともありました。

BS:なるほど、実際にそうして発行されている切手があるわけですから、僕達は既にそういう時代に生きているということを実感できるお話です。そういう意味では、常識を打破する画期的な切手ですね。



中央や下に汽車のイラストが見える






Brunaと共同して切手だけでなく絵本も制作

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