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イメージをカタチに

130年以上の歴史を持つ日本の郵便切手。現在、郵便切手の企画・デザインを一手に任されているのが郵政公社「切手デザイン室」の5人(たった5人!)である。その室長である森田基治氏にお話しを伺った。
森田 基治/モリタモトハル
1951 東京生まれ
1975 多摩美術大学グラフィックデザイン科卒
1976 郵政省入省
1977 ロットリングイラストコンペ・グランプリ受賞
1982 朱鷺を描いた切手でウィーン国際切手展デザインコンテスト・銅賞受賞
1994 多摩川高島屋・絵画個展

http://www.japanpost.jp
2004年1月日 郵政公社切手デザイン室にて
インタビュアー:泥谷英明(blue studio)
撮影:武井良介

デザインとは「イメージをカタチにすること」

BS:かなり漠然とした話しなんですが、、、森田さんにお伺いしたいのは、「デザインするとは何か?」ということについてなんです。

MM:、、、さて、何から話したらいいかな、、、?...design...日本語で言うと「意匠」ですよね。「意」というのは、「心」あるいは現代的には「image」です。「匠」というのは、「たくみ」「技術」ということです。つまり「design」とは、「イメージをカタチにする技」ということなんですよ。

BS:具現化する、実現するということですか。

MM:そう。imageがimageで終わってしまっては、それはdesignしたとは言えないんです。今でこそグラフィックデザイナーだとか、プロダクトデザイナーだとか細分化されていますけれど、imageしたことをカタチにしてそれを現実のものにしていく、、、そういうことでいうと、、尾形光琳も宗達も千利休も、、、彼らも皆デザイナーだと思うんですよ。それから、150年程前に近代郵便制度を考案したイギリスのローランド・ヒル、日本でいうと前島密、彼らもデザイナーなんですよ。それまでなにも無かった制度をimageしてそれを具現化したという意味では。

BS:そうですね。今では当たり前の郵便制度ですが、無いところからそれをイメージしてつくるんですから、壮大なデザインですね。

MM:そう。それから、これはかなり難しいことなんだけれど、「誰が見ても同じものに見える」ようにすること。・・・例えば、ここにコーヒーカップとソーサーがありますけれど、この物体を「コーヒーカップ」と認識できない世界も現実にあったんですよ。食べ物を乗せるのが葉っぱ、飲み物をすくうのはこの手のひら、、、そういう世界ではこれはなんだか分からない物体だと思うんですよ。社会の発達や情報を理解し、それと歩調を同じくして、「誰が見ても同じものに見える」ものをデザインする、更に言えば「一歩先のイメージをカタチにつくる」のがデザイナーの仕事だと思うんですよ。

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