仕事をやるための体制
BS:このギャラリー(通称「HIGURE」)は、リノベーションしてつくられたと聞いているのですが、もともとどういう用途でつくられた建物だったんでしょうか?
YO:われわれの会社、東京スタデオの発祥の地です。おやじが駒込にビルを建てて本社を移してから、この鉄骨の建物は木工所として使っていたんですよ。あるきっかけがあって、「この建物は外部に解放しようかな」と思いまして、これをリノベーションしてギャラリーをつくったんですよ。リノベーションするにあたって、ここは会社からは切り離した存在にしようと考えたので、会社とは関係のないいろんな人が集まって来ます。作家も良く集まりますし、学芸員も来ます。若い人が集まっていろんな話をしていますよね。ギャラリーとしても解放していて、いろんな展示をやって来ました。
BS:そうですね、ここには本当に沢山の人が集まって来ていますね。いろんな人に出会えるし、みんないろんな意見交換をしてますね。
YO:そうですね。会社とはちょっと切り離して考えているから、それが出来ているということは言えるかもしれません。本当の現代アートは儲からないという現実がありますし、その現実を踏まえて、会社の中に現代美術の部門(Contemporary
Art Studio = CAS)を持つに当たってタスクフォース(特殊部隊)の手法をとったんですよ。1課、2課、3課、CASって具合です。フリーの人たちに上手く参加してもらうようなシステムで、一緒に仕事をする作家が変われば集まってくるスタッフも大きく変わります。
BS:社員はいらっしゃらないんですか?
YO:もちろんいます。プロフェッショナルとして必要なクオリティーがありますから。でもそのプロジェクトに興味がある人たちがプロジェクトごとに外部から集まったほうが、よりいい仕事ができるという点もあります。
BS:現場は一部しか拝見していませんが、小澤さんのまわりでは仕事を本当に楽しんでいる人が沢山いるんだということが、良く分かりました。
「これから先はどんなお仕事を?」という問いに対しては「今の生き方を変えるつもりはなくて、これからも作家の黒子として頑張っていきたいと思います。ただ、何人かの後輩が良いところまで来ていますから、応援をしたいと思います。」と小澤氏。ここでもやはり、まわりへの配慮に篤い人でした。
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「HIGURE」は木工所をリノベーションしたギャラリースペース
(撮影時は準備中)
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