| アジアで初めてのコンテンポラリーアート特化ファンド!
EI:日本や韓国の超一流作家のバリューは非常に高く、もちろん彼らは欧州のマーケットで確実に評価されています。だけれど、アジア国内のマーケットそのものが脆弱ですから、ギャラリーとのプロジェクトも途中で止まっているものがあったりします・・・信じられませんが!・・・我々はそういう状況を精査し、投資案件として確実性の高いプロジェクトに関してファイナンスをかけていくことを行おうとしているわけです。
BS:日本の投資家もそういうものをどこで買ったらいいのか分からない。認知度が低いように思いますね。
EI:そういうマーケットがあること自体も知らない方がほとんどだと思います。で、我々は今、実際にプロジェクトファイナンスで幾つかファンドを走らせていて、ある作家の新作プロジェクトに対して、その制作資金を投資家グループから集めた資金を投下しています。そして作品をアメリカやヨーロッパで販売権を委託した幾つかのギャラリーを通じて売却し、その時のプロフィットをあらかじめ確定させておいてエグジットする。このスキームが第1フェーズ。次のフェーズへ行くためにも、いまはトラックレコード、つまり結果を出す必要があるわけです。
BS:そうでしょうね。不動産のファンドスキームと非常に似ているところも多いようです。それがコンテンポラリーアートにアプライされていると聞くととっても不思議で新鮮です。
EI:これはマーケットが成熟している欧米では、決して珍しいスキームではありません。大手の銀行や投資グループが実際にやっていることですから。日本ではトップクラスの作家でも資金調達をしようとした時に、確立された方法がありません。次世代の作家についてはなおさらです。こうした時に直接金融のノウハウを持たない日本の銀行は力になってくれない。せいぜい、その作家が何年か後に大学教授にでも就任した時に、その教授職、国家公務員という担保に見合った融資をする程度でしょう。欧米ではこんなばかばかしいことはありません。例えば、オークションレコードのベスト200あるいはベスト300に入っている美術作家が「新しいプロジェクトを起こしたい!」と言ったら、ファイナンスを引受けるところは確実にいます。投資家はその価値を分かっていますからね。ニューヨークでは元プライベートバンカーが現代美術の世界へ転身するケースはよくあります。だけど、日本ではそうはいかない。ファイナンスサイドにその価値を分かっている人材がほぼいないからです。
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