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建築家=ホワイトカラー?

BS:ところで清水さんは大学を卒業してすぐ、誰にも師事せず設計を始めたのですか?

KS:大学を卒業してすぐ小さな店舗の内装をやることになって、現役の学生にも手伝ってもらいながら自分たちでトンカチとのこぎりを持ってバーをつくりました。今思えばそのころの自分は何でも屋でしたね。自分の知りうる建築家像というのが、職能を色で分けたとき、ホワイトカラーに属すると思ったわけですが、“今の自分に出来ること”を考えたらホワイトもブルーも関係なく、やれることはなんでもやってみたいなと思っていました。

BS:施工もやっていたんですか??

KS:素材と格闘してました!デザインした後、積算して、材料発注して、荷受け人になって朝早くから伝票をチェックして、木割図を描いて「なんか余りがいっぱいでるなぁ」なんて言いながら作業していました。慣れてくると「結構いい板取りになってごみが減ったなー」とか(笑)。予算の制約が大きい案件が多く、工夫で減らせる物は何でも!ということで運送費を減らす為に使う材料の種類を絞って絞ってどこまでつくれるかという挑戦をしたり。この頃は「セルフビルドでやるんだ!」とか言って、、、当時は仲間7人くらいでユニットを組んでました。スキーマ建築計画の(長坂)常くんも一緒にやってましたよ。

BS:プロダクトもされていますが、境界は全くないんですね。

KS:無しでやりたいですよね!規模や予算が大きいから意思を伝える力があるんじゃないか、とは思いません。どんなものでも工夫があり、意思がこもっていればそれは発信できるものだと思うので、そうした境界は出来るだけつくりたくないですね。


建築家の味つけ

BS:最近は新築の住宅を設計されていましたが。

KS:はじめての新築だったんです。その時構造設計者の方とのコラボレーションをしていて面白いなあと思ったのは、仕上げを含まない状態の構造図って理路整然としたシステマチックなものじゃないですか。僕がやっていることはそれに貼りつけ物をしたり光を加えたり、設備や収まり上の都合でどんどん変更が加わっていく。。初期の構造図は「リノベーションの既存状態」みたいだなあと思いました。

BS:新築の場合プランやエレベーションはこちらで示すけど、構造屋さんに仮定断面を出してもらったりするとそこである種の方向性は決まっちゃいますね。そう捉えると確かに改修工事特有の「原則変えられない条件」みたいなものと同じような見方はできますね。

KS:構造設計者の最初に出すかたちはすごく美しいかたちだと思うのです。詳細を詰める前の意匠と構造が合致したピュアな表現。そのピュアなものをちょっとずついじらしてね、みたいな(笑)。

BS:リノベーションについてはどう思われますか?

時代の宿命としてやらなければならない、または、今、やりがいのあることとして興味があります。つくる時のおもしろさが、新築/インテリア/リノベーションとジャンルを分けることで何か生まれると思ったことがないので、リノベーションが特別な存在だと言う認識はあまりないです。なにか違いはあるのかなぁ? あまり深く考えたことはないですね。

BS:建築するという行為、またはものをつくるという行為の中の方法のひとつ。。。

KS:新築でも改修でも、空間をつくる/場を作る/スペースをいじるということですよね。例えばこの逗子の新築の場合でも、もともと敷地があり擁壁あり段差がありこの状態からスタートです。さらに構造設計の方との打ち合わせの中で骨組みができた段階でまた再スタートというか、僕が「味つけし直す」みたいな感じでした。こういったことも広義でリノベーションと言うのならば、一つのジャンルをくくる言葉でしかないのかなと思います。


長い人で3時間は座るという美容院の椅子。座り心地を求めるお客さんの視点・作業する側の視点・そして耐久性が求められたデザイン。SHIMA AOYAMA

今年の1月に竣工した傾斜地の上に建つW邸。


W邸の中庭。

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