コラボレーションという行為
BS:清水さんはブルースタジオでも設計をされていますが、コラボレーションについてはどうお考えですか?
KS:コラボレーションは大切にしています。自分のオフィスを持つまではユニットを組んだり、共同アトリエに居たりしたので、同じ職種の方とのコラボレーションは経験があります。今は「異業種間コラボレーション」に興味があります。決して目新しいことではないと思うのですが、そうした環境って様々な角度から、意見やメスが入り、デザインに幅と奥行きが出ると思うんです。
BS:お話を聞いていると「専門家でないようにしている」というか「建築に特化をしない」というか、、、建築をやる以上建築の思想・技術・手法などは絶対必要なんですけど、ものをつくるという行為としてゆるーく考えていくと「専門家足り得ない」「カテゴリーに納まらない」というのは大事ですよね。気持ち的に。
KS:しむけているところはあるかもしれないですね(笑)。意識はしてないけれど。今進んでいる案件としては広告企画が専門の方と、広告空間としてのスペースデザインプロジェクトがあったり、医療企画開発の方と、医療の目から見たライフデザインプロジェクトなどがあります。
BS:清水さんは単純に新しいものが好きというのではなく、自分が知りえない感覚やひとりだったら生まれないものなどに興味があるのでしょうか?
KS:そうですね。なるべく好奇心の矛先を狭くするような縛りを自分自身に設けたくないですね。常にオープンスタイルで、、自分の意志が強くこもった物が完成したときもすごく嬉しいのですが、仕事やプロジェクトを通して参加した人と創出し、共有できる価値観は一生の財産と言っても過言でありません!!コラボレーションするということは、相手を尊重してその人の意見を聞き入れる自分の器を育てることでもあると思っています。
BS:建築業界は閉鎖的なところがありますよね、、、
KS:確かにそうですね。旧態依然としているところからも閉鎖感は否めないですが、専業特化が悪しき方向を生んでいて、建築雑誌しか目を通さない学生さんが居たりします。建築は広く様々な社会で起きる出来事と、密接に関係し結びつけられる物事だと思うので、広くアンテナを張って置かないと、ひとつ建物をつくるにもコントロールが難しいと感じます。なにか新たな道を切り進むのにもいろいろな情報は必要ですよね。だからそういう意味では「自分の進む方向をわざと決めていない」という感じかもしれません。
BS:今ワークショップをやる建築家も増えていますが、ワークショップやコラボレーションは様々な可能性を秘めているし、建築家の役割も一言では語れないようになっているのは、とてもよい傾向だと思うのですが。
KS:そうですね。価値観が多様化している時代だからこそ、ジャンルを越えて議論が出来る環境、なにか新しいことがそこから生まれる予感のする環境そのものを作ることが、建物というハードを作ること以外にも、興味と関心があることです。
インタビューの途中途中で、進行中のプロジェクトのスタディ模型を出してその変遷を語って下さった清水氏。進行中のプロジェクトや手掛けた作品について真剣に語る、柔軟な姿勢が垣間見れたインタビューでした。 |