BS:観光地といえば、私住んでいたブライトンという町について聞かれたときはよく鎌倉みたいな町と答えてます。ロンドンから電車で1時間くらい。海があって、自然があって、旧市街と新市街があって。実はロンドンってあまり好きじゃなくて、週末訪れるには楽しいのですが、あまり住みたいと思えなかった。それにくらべてブライトンは、街全体がヒューマンスケールで出来ているんです。

HS:BSさんの感性は鋭いですね! ブライトンは鎌倉を含めた湘南エリアが海水浴場として整備されていくモデルになった都市ですよね(*)。鎌倉とブライトンの共通点ってそのヒューマンスケールという言葉がぴったりだと思いますよ。
*明治4年に岩倉使節団がブライトンを見学、後に参加者の多くが湘南エリアに別荘を建設

BS:その観光地としての鎌倉が抱える問題点を挙げるとしたら何でしょうか。


あえて撤去せず放ってある軒下の蜂の巣

HS:年間約2000万人弱の観光客がやってくるので、言い方は悪いけれど、景気さえ良ければ鎌倉の商人はたいして努力しなくても食べてこられた。だから町としてお客様を迎えるという姿勢が出来ていない。「いらっしゃいませ」って言わない喫茶店なんて、鎌倉でしか見られないんじゃないかな?:笑 だから地元の人は絶対行かないし、リピーターもない。小町通り等は外から来たお店に取って代わられてしまって、昔からあるお店はどんどん減ってるんじゃないかな。

BS:そうですね、心当たりがあります(笑)。ところで、実は鎌倉に移住したいと思っていながら、でもなかなか実行に移せない人が沢山いると思うのですが、移住するにあたって大切なことは何だと思いますか。何か提案があれば併せてお話し下さい。

HS:僕はね、捨てることだと思いますよ。東京にあって鎌倉にないものは沢山あるし、虫もよく出る。でもその虫が毒をもっているのか、見た目気持ち悪いだけなのか知っておくことはとても重要。
鎌倉に住むと、そういうことが自然と備わってくる(否応なく必要に駆られて:笑)。だから、ヒューマンスケールという言葉がぴったりなんだと思うけど、そういったことに立ち戻ることができるのが鎌倉だと思う。
東京では駅徒歩5分・10分以内ってよく言うけど、僕らからするとその感覚はおかしい。鎌倉の徒歩圏内は20分。そういう感覚があれば、これ以上地下鉄なんて要らないし余分なものを捨てて、本当に人間にとって必要なものを求めるということが出来ると思いますよ。健康にもいい。
それに地価だって鎌倉は高いと思われているが、実はそうでもない。坪50万なんてざらにあるし・・例えば5500万円以上の予算があれば、都内ではマンションだけど鎌倉ではアース・デザインのオートクチュールタイプの業務委託契約 http://www.earth-d.jp/consulting/ で、建築家仕様の戸建てが買えちゃう。賃貸を選択する人も予算が許すのなら、生涯に支払う費用を一度計算することをお勧めしますね。資産としての優劣は、「区分所有権型の資産<所有権型の資産」というのは明白だから・・。

BS:なるほど。「捨てること」という言葉にはとても共感を覚えます。ブルースタジオが設計に携わる際も、いかに無駄な装飾や機能といったものを捨てるか、もしくは削ぎ落とすかということを大切にしていますし、お客様にも共感いただいています。そういった意味ではブルースタジオのお客は鎌倉ライフに向いているのかもしれませんね。
本日はお忙しい中、貴重なお話ありがとうございました。
最後に、実際にいまアースデザインさんで扱っている物件をご紹介いただけますか。

HS:ウェブサイトにも掲載しているのですが、鎌倉から134号線を逗子に向かい葉山町に入ったところに仙光院があるのですが、その裏に一軒家があります。母屋の横には石原慎太郎が「太陽の季節」の執筆を開始した蔵があり、現在売り出されているのはその蔵の部分と、樹齢200年のケヤキを保有する部分です。アースデザインではその蔵のリノベーション案もあわせて提案しています。ここは、逗子駅までバス15分程度(鎌倉で悪名高い渋滞はほとんどない)で、逗子からは横須賀線で品川まで50分程度。十分通勤圏内ですよ。(この物件またはその他鎌倉の物件に興味のある方はブルースタジオまでお問い合わせください。
http://bluestudio-design.com/contact/

   
石原慎太郎が執筆に勤しんだ蔵
現在販売中
蔵の裏山も合わせて販売可能とのこと


料亭を思わせる入口をみて、ここが不動産屋と想像できる人が何人いるのだろうとお節介なことを考えていたら、
現れた齊藤氏もリラックスした風貌。しかしその静かな語り口には鎌倉を思う気持ちが垣間見れた。
鎌倉ライフを体現している氏を頼ってお客が集まってくるのも頷けた。
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